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夏に向けた体調管理で気を付けたい事🌸こころコラム🌸
こんにちは。RICメンタルクリニック三軒茶屋です😊
梅雨時期ではありますが、暑い日が続いておりますね☔
いつもより精神的な疲労から日常生活のしづらさを感じていらっしゃる方も多いかと思います。
本日は夏に向けた体調管理における注意点について、詳しく解説していきたいと思います✨
1. 意欲・行動の低下によるセルフケア困難
うつ病では、「意欲低下」や「無気力」が中心症状の一つであり、暑さに対する基本的な対応(例:冷房をつける、水分補給、日陰への移動、衣服の調整)を取る力そのものが著しく低下します。
例:「暑い」とは感じていても、動く気力がなく水分を取りに行かない。
結果:身体に熱がこもりやすくなり、体温調整ができず熱中症へ。
また、「どうでもいい」「自分の健康なんて気にしない」といった抑うつ的認知があると、予防行動への関心自体が薄れてしまう点もリスクになります。
2. 睡眠リズムの乱れによる自律神経の不調
うつ病や不安障害では睡眠障害(不眠・早朝覚醒・過眠)が高頻度に見られます。睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、発汗や皮膚血流などの体温調節機能に悪影響を及ぼします。
寝不足 → 自律神経が乱れる → 体温調節がうまくいかない
熱帯夜で熟睡できない → 日中の活動性も落ちる → 対応力が鈍る
3. 不安による過緊張と水分不足
不安障害では、常に交感神経優位な状態(いわゆる「戦うか逃げるか」モード)が続くことがあり、筋肉の緊張や微細な発汗が絶えず生じます。その結果、本人の自覚がないまま脱水状態が進みやすくなります。
慢性的な緊張状態 → 微細な水分喪失 → 気づかぬうちに脱水
不安により喉の渇きを感じにくい、または水を飲むのが怖い(誤嚥恐怖など)
また、トイレが近くなることを嫌って水分摂取を避けるケースも見られます。
4. 抗うつ薬・抗不安薬の副作用
SSRI、SNRI、三環系抗うつ薬、ベンゾジアゼピン系抗不安薬などの向精神薬は、発汗機能や水分バランス、認知能力に影響を与える場合があります。
抗コリン作用のある薬(例:三環系) → 発汗抑制、口渇、脱水
ベンゾジアゼピン系 → 判断力低下、眠気 → 熱中症への対処遅れ
一部SSRI/SNRI → 自律神経系への影響 → 体温調節障害
5. 社会的孤立やサポート不足
気分障害を抱える方は、人間関係の断絶や孤立、仕事の喪失などにより社会的支援を受けにくい環境にいることが少なくありません。
独居で誰にも気づかれない
「助けを求める」意欲や力がわかず、症状が重くなるまで放置される
また、精神的ストレスが強いと、そもそも「自分は大事にされるべき存在だ」と思えず、健康を守ること自体への価値を感じられなくなっている場合もあります。
まとめ
気分障害の方は、単に「暑さへの対処が苦手」というだけでなく、
心の働き(意欲・判断)
脳と身体の調整機能(自律神経・ホルモン)
薬の影響
生活環境の脆弱性
という多面的な要因が重なって、熱中症に対するリスクが高まります。これは「本人の怠慢」ではなく、病態として自然に起こる困難であるため、周囲の支援や予防的アプローチが重要です。
悪化する前の予防もとても大切です🌷✨
ご気軽にご相談ください。
当院では専門職面談を通して、感情や思考の整理を行っています✨
夏の時期に起こる体調不良の、背景にある心の動き、身体の状態について共に考えていきましょう。
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医療法人社団RIC RICメンタルクリニック三軒茶屋
三軒茶屋駅から徒歩3分の心療内科
『だれもが満たされた生活を送ること』その先に自己実現できる社会の創造していけると信じています。
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