不安障害とは
不安障害とは、過剰な不安・恐怖により、それらに関連することがらを回避してしまうなどの行動上の障害が起こる病気です。他人に注目を浴びるかもしれない状況に対しておこる社交不安障害(社会不安障害)。仕事や健康面、経済の状況など多くの出来事や活動に対しておこる全般性不安障害。直ちに逃げ出すことができない状況(電車などの公共交通機関etc)でおき、外出が困難になる広場恐怖症。突然の強い恐怖、不安、不快感の高まりを認めるパニック発作やパニック発作が繰り返し起こることで、また発作がおきたらどうしようと考える予期不安やそれに伴う回避行動等で行動上の障害をきたすパニック障害も含まれます。
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不安障害の特徴
①有病率が高いということです。
生涯有病率は3~4%、女性に多いとされています。②性格傾向が関係していることが多く、元来心配性だと感じている方は多くみられます。
③さまざまな身体症状を伴うことが多いです。不安・恐怖と同時に動悸、息切れ、冷や汗、嘔気、食欲不振等の身体の症状がみられることがあります。
④うつ病など他の病気との合併が多いです。
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不安障害の治療
病気への理解を深めるための心理教育に加え、過剰な不安・恐怖を和らげるための薬物治療、行動上の障害に対する行動療法などの精神療法を併用していきます。不安・恐怖の対象に対して認知行動的アプローチを行うために心理士によるカウンセリングを併用する場合もあります。
あがり症は性格?
あがり症は社交不安障害(社会不安障害)?
「大勢の前で緊張する」「会社でプレゼンするのが怖い」等、不安・緊張が強く、自分はあがり症だと感じている方は多くいらっしゃると思います。性格の問題と捉えている方もいらっしゃるかと思いますが、本来の生き方ができず、パフォーマンスが限局されてしまうなど、日常生活や就労、学業に支障がある場合は、治療の対象としてあげることで、これまでの悩みが軽減される可能性があります。