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発達障害という言葉の広がりと誤解🌸こころコラム あざみ野🌸
こんにちは。RICメンタルクリニックあざみ野です🍀
ここ10年ほどで「発達障害」という言葉は社会に急速に浸透しました。
テレビやSNSで頻繁に取り上げられ、「ADHDっぽい」「私もASDかもしれない」といった発言が日常的に聞かれるようになっています。
発達障害という概念が広く知られるようになったこと自体は、困っている人が支援につながりやすくなるという大きなメリットがあります。
しかしその一方で、言葉だけが先に広がることで“誤解”も増えています。
今回は、その誤解と背景、そして本来大切にしたい視点について整理します✨
■ 言葉が広がった背景
発達障害という言葉がここまで一般化した背景には、いくつかの要因があります。
まず、ASD(自閉スペクトラム症)もADHD(注意欠如・多動症)も、近年は「スペクトラム(連続性)」という考え方が広まり、従来より多様な特性が理解されるようになりました。
また、大人の発達障害という概念の普及により、働きづらさや対人関係の問題を自身の特性と結びつけて考える人が増えたことも大きな理由です。
加えて、SNSで個人の体験が共有され、身近な話題として扱われるようになったことも影響しています。
このような変化は啓発として価値がありますが、「概念の拡大」が誤解につながることもあります。
■ 誤解①:生きづらさ=発達障害?
特に増えている誤解のひとつが、「少し忘れっぽい」「人付き合いが苦手」というような“日常のつまずき”をすぐに発達障害と結びつけてしまうことです。
SNSでは「〇〇な人はASD」「××が苦手ならADHD」という投稿が拡散されがちですが、これは極めて不正確です。
専門的には、発達障害の診断は一時的なストレスや性格傾向とは区別されます。
・子どもの頃からの特徴として一貫しているか
・家庭や学校、職場など複数の場面で支障があるか
・長期間にわたり生活に困難が生じているか
といった複数の視点を総合的に評価します。
言葉だけで安易に“自己診断”してしまう風潮は、本当に支援が必要な人が理解されにくくなるという逆効果も招きます。
■ 誤解②:発達障害=問題行動?
メディアではトラブルや事件と発達障害が関連付けられることがありますが、科学的には両者に明確な因果関係はありません。
むしろ、発達障害の人は人間関係の挫折や失敗体験を繰り返すことで、二次的にうつや不安が強くなるケースの方がよく見られます。
特性そのものが問題を起こすのではありません。
特性と環境が噛み合わないときに困りごとが生じるだけです。
適切な支援や環境調整があれば問題行動は大幅に減り、安定して生活できる人は多く存在します。
■ 誤解③:発達障害は「治すもの」?
発達障害は単一の“病気”ではなく、生まれつきの脳の特性であり、治す・治さないという発想とは少し異なります。
重要なのは、本人の特性を理解し、それに合わせた対処法や環境調整を行うことです。
成人になってから診断される人も珍しくありませんが、その多くは職務の複雑化や環境の変化によって困り感が強まっただけで、子どもの頃からの特性が見過ごされていたということも多いのです。
■ 言葉が広がって良くなった部分
誤解があるとはいえ、言葉の普及には良い面もあります。
困っている人が早期に相談につながりやすくなり、学校や職場で配慮を得られるケースが増えています。
また、多様性を尊重しようという社会的な流れも確実に強くなっています。
以前よりも、「生きづらさ」を抱えた人が孤立しにくい環境になってきました。
■ 本当に大切な視点
誤解が広がりやすい今だからこそ、私たちが大切にしたいのは次の3つです。
- 診断名よりも個々の特性を理解すること
- 困りごとを中心に支援を考えること
- その人の強みや得意を伸ばす視点を持つこと
診断名は目的ではなく、本人がより生きやすくなるための“出発点”に過ぎません。
発達障害の特性があるからこそ、強みをいかして活躍されている方も多くいらっしゃいます。
たとえば、エジソンやアインシュタインはADHDがあったとも言われています。
■ まとめ
発達障害という言葉が広がることは、社会が多様性を受け入れようとしている証でもあります。
しかし、言葉だけがひとり歩きし、「誰でも簡単に当てはまるラベル」として扱われてしまうと、本来必要な理解が薄れてしまいます。大切なのは、ラベルではなく一人ひとりの背景や困りごと、そして強みを丁寧に見ていくことです。
もし自分や周囲に生きづらさを感じている人がいるなら、診断の有無にこだわりすぎず、まずは困っている部分を整理するところから始めると、解決への一歩になります。
当院では専門職面談を行っています。気持ちを整理する場としてご利用いただけます。ご気軽にご相談ください。
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