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認知行動療法について🌸こころコラム あざみ野🌸

こんにちは。RICメンタルクリニックあざみ野です😊

うつ病を発症する人は、「自分はダメだ」「うまくいかないに決まっている」といった否定的な思考のクセを持っていることが多いです😣

これらの思考は、回復後もストレスに直面した際に再発の引き金となる可能性があります。

認知行動療法(CBT)は、こうした自動的な否定思考に気づき、それを現実的でバランスの取れた思考に置き換えていく心理療法です✨

主に「思考(認知)」と「行動」に着目して、精神的な問題を解決していきます。

1960年代にアーロン・ベック(Aaron T. Beck)らによって発展したこの療法は、うつ病、不安障害、パニック障害、強迫性障害(OCD)、PTSD、摂食障害など、さまざまな精神疾患に有効であることが科学的に証明されています。

認知行動療法の基本的な考え方は、「私たちの感情や行動は、出来事そのものではなく、それに対する解釈(認知)によって影響を受ける」というものです。

同じ出来事を体験しても、それを「失敗」と捉えるか「学び」と捉えるかによって、感じ方や行動は大きく異なります。

認知行動療法では、この「認知の歪み」を修正し、より現実的で適応的な思考と行動を身につけることを目指します。

今回はそんな認知行動療法(CBT)についてご紹介していきます🍀

 

認知行動療法の基本構造

認知行動療法は以下の要素から構成されています。

1 認知の修正(認知再構成)
否定的・非現実的な思考(自動思考)を捉え直し、より現実的で建設的な考え方に置き換えることを目指します。

たとえば、「自分は何をやってもダメだ」という思考を、「今回はうまくいかなかったが、努力すれば次は改善できるかもしれない」と見直すことです。

 

2 行動の修正
避けていた行動に徐々に取り組む(曝露療法)、計画的に楽しみを増やす(行動活性化)、問題解決スキルを学ぶなど、実際の行動を変えることで、気分や生活の質の向上を図ります。

 

3 感情との向き合い方の習得
不快な感情に気づき、それがどのような思考や状況に結びついているかを分析することで、感情のコントロールを学びます。

 

認知の歪みの例

認知行動療法では、非合理的な思考パターンを「認知の歪み」と呼びます。

よく見られるものには以下があります:

  • 全か無か思考(白黒思考):物事を完全に良いか悪いかで判断する

 

  • 一般化のしすぎ一度の失敗をすべてに当てはめる

 

  • 心のフィルター:悪いことばかりに注目し、良いことを見逃す

 

  • 感情的決めつけ:「不安に感じるから、きっと悪いことが起きる」など

これらの歪みに気づき、バランスの取れた思考に修正することが、認知行動療法の中心的な作業になります。

 

認知行動療法の進め方

認知行動療法は、通常以下のような流れで進行します。

1 アセスメント(評価)
現在の問題、背景、生活状況などを詳しく聞き、治療の方針を立てます。

 

2 目標設定
改善したいことや到達したい状態を明確にします。

 

3 自動思考の把握と記録
出来事に対してどのような思考や感情が起こっているかを記録します(思考記録表の活用)。

 

4 思考の検討と修正
自動思考が現実的かどうかを検討し、より適応的な思考に置き換える練習を行います。

 

5 行動実験・宿題の実施
実生活で行動実験を行い、考え方や行動が変わることを体感します。

 

6 振り返りと再発予防
学んだスキルを整理し、将来的に困難が生じたときの対処法を確認します。

 

認知行動療法の特徴と効果

認知行動療法は、以下のような特徴があります:

  • 構造的で時間限定的:通常は週1回、12〜20回程度のセッションで完結します。

 

  • エビデンスに基づく:数多くの研究で有効性が実証されています。

 

  • 自己理解とスキル習得が主眼:単に話すだけでなく、実際に考え方や行動を変える訓練が中心です。

 

  • セルフヘルプにも応用可能:認知行動療法の考え方を学ぶことで、自己管理能力の向上にもつながります。

 

認知行動療法の応用と課題

認知行動療法は現在、多くの分野に応用されています。

個人療法だけでなく、グループ療法、インターネットCBT(iCBT)、子どもや高齢者向けのCBT、職場でのメンタルヘルス支援など、対象や方法も多様化しています。

一方で、認知行動療法は思考を言語化する能力がある程度必要なため、重度の精神障害や認知機能の低下がある人には難しい場合もあります。

そのため、対象者に応じて柔軟な適用や他の療法との併用が求められることもあります✨

 

まとめ

認知行動療法は、思考と行動に焦点を当て、問題解決を目指す科学的根拠に基づいた心理療法です。

自分の考え方のクセに気づき、現実的で柔軟な思考や行動を身につけることで、ストレスや不安、抑うつなどの軽減が期待されます🍀

短期集中型で効果的なため、現代社会の多くのメンタルヘルス問題において重要な役割を担っており、精神疾患の治療の選択肢の一つとなります。

当院では専門職面談を通して、感情や思考の整理を行っています✨

ご気軽にご相談ください。

 

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